設問3 [新方式によるシステム設計の検討]について、(1)~(4)に答えよ。

(4) 処理手順(6)において、Webブラウザを接続する適切なWebサーバを30字以内で述べよ。
公式解答例:Webブラウザのセッションを維持しているWebサーバ(26文字)

解説

処理手順抜粋
(6) SLBは、保持しているセッション情報を確認し、そのWebブラウザのセッション情報が既に存在している場合は、適切なWebサーバにWebブラウザを接続する。

 セッション保持してるんだからそのWebサーバでいいだろ!って勢いの解凍です。
それだけではもったいないので、セッションは維持されているのにDNS問合せが発生する状況について調べてみました。

  1. 初回の問合せは、手順(1)~(5)を経て(7)でアクセスするWebサーバが決定されます。
    1. この時、クライアントPCのDNSキャッシュにJ社のWebサイトに対するIPが記録されます。
    2. DNSのキャッシュは、DNSのTTL(Time To Live)(秒単位)で決定されます。DNSのTTLはBIND9であれば初期値604800(一週間)
    3. ただし、OS自体にもTTLの最大値があるため(例 WindowsXP 86400(1日))利用者の環境にも左右されます。
  2. クライアントPCのDNSキャッシュが残っている間は、J社のWebサイトにアクセスすると手順(1)~(7)は実行されず、常にクライアントPCのDNSキャッシュに残っているWebサーバにアクセスします。
  3. クライアントPCのDNSキャッシュがTTLにより消失した場合、改めて手順(1)~(5)が実行され、セッション情報が残っていれば(6)で再び同じWebサーバにアクセスするようになります。
最終更新:2013年10月09日 23:31