正解 イ 次の問題へ

問6 稼働率がα(0<α<1)の装置三つを用いて図のようにシステムを設計するとき、システムの稼働率が装置単体の稼働率を上回るものはどれか。ここで、並列に接続されている部分は、いずれかの経路が稼働していればシステムは稼働しているものとする。


ア AとB

イ AとC

ウ BとC

エ 全て

解説

情報処理試験恒例の稼働率に関する問題です。

稼働率計算の基礎

稼働率の計算には、直列と並列の2つがあり、複雑なシステムの接続もこれの組み合わせで計算します。

直列の場合

装置の稼働率 * 装置の稼働率 = システムの稼働率
例えば、装置の稼働率が0.7(70%)とすると、「0.7 * 0.7 = 0.49(49%)」となります。
装置が直列で繋がっている場合、どちらかの装置が停止すればシステム全体が停止してしまうので、稼働率はどんどん低くなります。
これを計算しようとすると「装置の稼働率 * 装置の稼働率 = システムの稼働率」となるのです。

並列の場合

1-装置の非稼働率 * 装置の非稼働率 = システムの稼働率
※装置の非稼働率は「1-装置の稼働率」で計算します。
例えば、装置の稼働率が0.7(70%)とすると、「1-(1-0.7)*(1-0.7)=0.91(91%)」
並列の場合は、どちらかの装置が停止していてもシステムが利用可能なため、装置単体の稼働率よりも高くなります。
これを計算する時には装置が停止している確率「装置の非稼働率」を掛けあわせて「システムの非稼働率」を求め1から引くことで逆算します。

 それでは上記を踏まえて、問題文の稼働率を装置の稼働率を0.7(70%)として計算してみましょう。

Aの場合

Aはシンプルな並列の接続で、並列の接続は以下の様な計算になります。

1 - (1 - 0.7) * (1 - 0.7) * (1 - 0.7)
↓
1 - 0.3 * 0.3 * 0.3
↓
1 - 0.027
↓
0.973

Bの場合

Bは並列と直列の組み合わせです、以下の様な計算になります。

0.7 * (1 - ((1-0.7) * (1-0.7)))
↓
0.7 * (1 - (0.3 * 0.3))
↓
0.7 * (1 - 0.09)
↓
0.7 * 0.91
↓
0.637
※この時点で選択肢アウエが不正解となるので、正解はイ

Cの場合

Cも並列と直列の組み合わせです。

1 - (1 - 0.7) * (1 - 0.7 * 0.7)
↓
1 - 0.3 * (1 - 0.49)
↓
1 - 0.3 * 0.51
↓
1 - 0.153
↓
0.847

最終更新:2014年02月23日 16:37