キャラなりきり雑談所 > in追憶の湖 > 湖底の庭 > 第3層


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生命の根付くべき大地はなく、水と空の青が支配する場所。
魚さえもなく、鳥さえもなく、ここにはあなたしかいない。



  • …したたかなれ。
    …すこやかなれ。
    …悩むモノ、今集え。 -- 屍姫
  • (暫しの静寂の時を守っていた湖に音もなく身を浮かべた屍姫は、誰も居ないそこに言葉を発する)
    (風もなく凛とした屍姫の声を染み渡らせる湖は、ゆっくりと、その足から外へと波紋を広げる。無音。) -- 追憶の湖
  • ………。そうか。晴れたか。 -- 屍姫
  • 残念ながら、まだ曇っているものが居るがな。
    (水の波紋が過ぎた内、湖の底から湧き出でるものが一人あった。) -- アミ・シャリクラ
  • ………アミか。
    …あなただけなのか。 -- 屍姫
  • さあね。私だけかも知れないし、他にもまだ居るかも知れない。
    確かなのは、成仏とやらから最も遠い位置にあるのは私だということだ。 -- アミ・シャリクラ
  • ………欲は満たされないのか。 -- 屍姫
  • フッ…ああ。そうだな。
    地獄行きの切符は発行してくれるんだろうな? -- アミ・シャリクラ
  • ………あなたの働きによる。 -- 屍姫
  • ハハ、上等だとも。
    …さて、こたび呼び出したるは如何なるご命令のためかな。 -- アミ・シャリクラ
  • ───── -- ─────
  • ───── -- ─────
  • ───── -- ─────
  • やっべ、俺まぢどうすんの(白目) -- 舞台裏:HRO
  • ああ、いたのか。久方ぶりだな。
    姫からお達しがあったぞ。 -- アミ・シャリクラ
  • ゑ、俺? -- HRO
  • ああ。お前にも、私にも大きく関わることだ。
    『常では生命への攻撃を中止し、道理を外れた動ける死体を軍に取り込むことを是とせよ』
    『…帽子屋に動きあらばこれを必滅の敵と定めて叩け』
    『いずれでもない時は、貴方達は亡霊だ。各々の好きに動け』
    『これを以後の方針とする』…とな。 -- アミ・シャリクラ
  • あー、わかったよ。まー好きにするけどさ。最近、帽子屋見ないみたいだぜ? -- HRO
  • ほう…。そうか、来ていないのか。
    …フッ。見方を変えれば、帽子屋も厄介な女に目をつけられたものだな。
    長引かぬにせよ、天下の半分は取れていただろうものを。 -- アミ・シャリクラ
  • まっ、いないならいないでいいんじゃないか?


    あ、そういう。俺らはあっちの世界の連中(いわゆる現世)とは話をしない方がいいのかい? -- HRO
  • …好きに動け、とだけ言っていた。
    今までのように亡霊を演じるのもいい。生者のごとく生活の真似事をしてもいいだろう。
    だが、我々は血の通っていない冷たい体なのだということを忘れるなよ。 -- アミ・シャリクラ
  • ははっ、そういうことね。大体わかったよ。こっちで好き勝手やらせて貰うおうかね -- HRO
  • ………。 -- 屍姫
  • …なんだ、居たなら居ると言ってくれ、姫。あなたには音が無いな。 -- アミ・シャリクラ
  • 今まさに黄泉へと旅立たんとする女がある。
    その見送りを務めて来よう。
    ………。 -- 屍姫
  • …? 私達に言う必要があるのか?
    …!
    (HROを見つめたままジッと動かぬ屍姫を見、何かに気付いた。)
    …そうか。 -- アミ・シャリクラ
  • ? どういうことだい。またこっちに誰か来るのか?(屍姫に気づくが、状況を把握してない) -- HRO
  • 此処は現世(うつしよ)と黄泉の狭間に過ぎない。
    此処には寄らず、黄泉へと渡る。
    何故ならば、女は希望を手放し、現世との離縁の決意を固めたゆえ。
    私の手の及ぶモノではない。私は手出ししない。
    ゆえに「見送る」。
    (屍姫はHROの目をまっすぐに観察している。) -- 屍姫
  • …は、はぁ。…で、どうしてそんなに俺を見るんだい。
    女ってさ、一個人の人間だろう?何故それを一々話す必要があるだい。(わかってない) -- HRO
  • ………。(眼を閉じた) -- 屍姫
  • …?(ぽかん)(き、気づいてない奴だー!) -- HRO
  • お前と言うヤツは…。 -- アミ・シャリクラ
  • へ?え?ちょっと待て待て、何故そんな目で私を見るんですかー!? -- HRO
  • …アミ。オロチは来ているか。 -- 屍姫
  • 残念だが、湖に反応はない。アテにはならないぞ。 -- アミ・シャリクラ
  • そうか。
    ………映せ。


    (各々が立つ湖面。底深い深淵の黒が支配する水面下だが、屍姫の言葉を合図に、ぼうと青み掛かり始めた。)
    (…それは海中を表した。)
    (…それは沈みゆく人影を表した。)
    (…それは) -- 屍姫
  • (HRO達の足元、水面下に、海に沈んでゆくリマ・カーマイン・リンドーが映っている) -- 追憶の湖
  • (既に意識を手放したか、最後に陽光に縋ったか。仰向けに沈みゆく体から放たれた両腕は上を求め、ただ水流にゆらゆらと遊ばれているだけ) -- 追憶の湖
  • !? こ、これってさ… -- HRO
  • ………。
    (屍姫の体が湖に沈み……リマの目前でこれを見守っている。) -- 屍姫
  • やはり、リマか。
    …今まさに起こっていることだ。
    …ほうら見てみろ。今に灯火が消えるぞ。 -- アミ・シャリクラ
  • (「助けに」と言おうとした。が、それと同時にある言葉を思い出した。『一人では世界を変えれない』と。紛れもなく、自分が言った言葉を。)
    くっ・・・(ただ、手は震えている。何も変えれないと臆する自身への悔しさである。) -- HRO
  • (そのぼやけた視界に入った屍姫を、リマはなんと見るか。)
    (自分を助けに来た人間か。果てはお迎えの天使か。) -- 願いの価値
  • チィィッ!(考える前に行動。湖に飛び込む。だが、自分の言葉を振り切ったというわけではないようだ) -- HRO
  • ………。


    できたじゃないか。


    -- アミ・シャリクラ
  • (リマは反応がない。…いや、微かだが、屍姫に対して手を伸ばしたようにも見えた。) -- リマ
  • …くっ、一体何をやってんだが!(自分が何故飛び込んだのかわからない。でもできることを、とリマに手を伸ばす) -- HRO
  • (屍姫は、動かない。)
    (見守っている。ただひたすらに見守っている。) -- 屍姫
  • こんな、こんな馬鹿なことを…どうして!(屍姫は眼中にない。とにかく届くように、手を伸ばした) -- HRO
  • …さて、お前は…
    一人では世界を変えれない。そう言っていたな。
    (誰にでもなく、アミは誰も居なくなった湖で一人語る。)


    そうとも、一人で変えることはできない。
    変革には大小種類問わず犠牲がツキモノだ。お前の飛び込んだ状況もまた、一人では到底覆せない困難なものだ。
    …フフ、間違っても『此処』に連れてくるなよ。リマが死ぬぞ。
    (アミは笑っている。) -- 追憶の湖:アミ・シャリクラ



  • (HROの手がリマに触れた…)
    (リマは既に意識がないようだ。急いで処置を取らなければ。) -- 願いの価値
  • (リマの手を掴む)とにかく!どうにかしないと!(上がるにしてもどこに出るのかわからない)
    (んー、この体でも人口呼吸とか?できるのかな…)ええい!考える時間なんて!(リマに人工呼吸を試みる)
    -- HRO
  • (肺は海水で満たされている…)
    (適した場所でなければ効果がない!) -- リマ
  • (屍姫がゆっくりとリマに近付いてきた。)
    (その縮まる距離、まるでリマに残された余命のごとく) -- 屍姫
  • だー!(やっと横に居る屍姫に気づく。)って、とにかく時間が!(リマの手を掴み、とにかく上へ。水上がどこなのかわからないが、とにかく上を目指す) -- HRO
  • (本能に従い、わずかに明るむ方向へと泳ぐ、泳ぐ。まさしくその光源は太陽であり、HROが進むべき進路が間違っていないことを示した。)
    (遅れてややゆっくりとした速度で屍姫が追従する。その距離はだいぶ離れた。)


    (やがて光は直視できないほど眩しいものとなり、同時にHROは水面に浮上することができた!)


    (…だがどうだろう。あたりを見回してみれば、大地がない。島影すら船すらもない。) -- 願いの価値
  • 出た・・・!?ってここどこだよ・・・っておい!しっかり!(リマの体を揺さぶる) -- HRO
  • (反応がない…) -- リマ
  • …反応がないか。(周りを見渡す。)周りに何もない、どうしたものか・・・ -- HRO
  • (追いついた屍姫が、まるで階段を登るかのように浮上し、水面に立った。…立ち泳ぐHROを見下ろし、言葉を投げる。)
    好き合い、傷付け合い争った女を助けるのは何故か。 -- 屍姫
  • (屍姫が手を差し伸べてきた)
    私に委ねろ。そうすれば楽になる。 -- 屍姫
  • !?(驚いた素振りを見せる。が、すぐに口を動かす)
    さぁねぇ…強いて言えば、人間は頑固だから、かな。 -- HRO
  • ………。
    (手を差し伸べたまま、不動)
    …そんなに脆いのに。 -- 屍姫
  • (屍姫の後方遠くに、水面に浮かぶ物体が見えた。…小舟のようだ。)
    (まさか、一人でアレに乗り、ここで自殺を図ったのだろうか。) -- 願いの価値
  • 脆い、か。確かに人間は脆い。じゃなかったら俺はあんな無様な死に方しない。
    でも人間ってのは意思の方は執念深くて、頑固なのさ。
    今でも嫌さ、自分の名前を間違えられること。今でも「一人で世界は変えられない」とも思ってるさ。
    でも「好き」ってのも同じでさ、どんなに意地張ってもやっぱそこの部分は頑固でさ。
    そういう執念深さは人間硬いんだ。そう、どこぞの誰かを追ってやらかした、コイツみたいにね。 -- HRO



  • (水面下の景色が色めき、目まぐるしく変化していく。)
    (人々の笑顔、笑顔、笑顔。涙。)
    (感謝の情。安堵の情。悲哀の情。)
    (病人。子供。家族。親しげな若者。老いていくその人。息を引き取るその人。) -- 追憶の湖
  • …なん、だ…これは……
    …クヲン…? あり、がとう…?
    …なんなんだこれは。 -- アミ・シャリクラ
  • (見覚えのある顔が映った。)
    (黒い燕尾服の中性的な若者。)
    (その人は笑っていた。) -- 追憶の湖
  • ………姫の、記憶なのか…? -- アミ・シャリクラ



  • ………知っている。
    私は人間の執念深さを知っている。
    (リマを見つめている。)
    …ああ、知っている。人は人を好きになる。
    知っている。 -- 屍姫
  • (意識を手放してから時間が経過している。心臓は停止している。肺は水が溜まっている。) -- リマ
  • なんだ知ってるのかよ…おっと、話してる余裕がないな。(リマにもう一度、人工呼吸を試みる) -- HRO
  • ………。
    (リマを見つめていた屍姫が一瞬、何かに驚き無表情を崩した。)
    ………。 -- 屍姫
  • (人工呼吸を施した。)
    (…反応がない。) -- リマ
  • ………。
    ………。
    肺に酸素は届いた。次は心臓を起こして脳に届けなさい。
    (手を引っ込めた屍姫の口から出た言葉は意外なものだった) -- 屍姫
  • !?(屍姫の言葉に驚く)わ、わかった!(続けてリマに心臓マッサージを行う) -- HRO
  • …早く。丁寧に。時間がありません。
    そう、繰り返して。肺に酸素を。心臓で送って。 -- 屍姫
  • …了解!(屍姫の指示通り、心臓マッサージを続ける) -- HRO



  • ゲホッ…
    ゲホッゲホッ!ハァ、ゴボッ!
    (リマが息を吹き返した!) -- リマ
  • ………。
    (リマが水を吐きだしたのを見るや、再び押し黙ってしまった。) -- 屍姫
  • …ふぅ。大丈夫か!?(リマに対し) -- HRO
  • げほっ、げほっ。
    はぁ…はぁ……
    …あれ……だれ…?
    (無理もないが、意識はまだハッキリとはしていない。) -- リマ
  • 俺だよ俺!…アンタ的にはひらさんがしっくりくるかな。あー、そう、ひらさんだよ! -- HRO
  • …亡霊。
    (屍姫は一言、そう呟いた。)
    (リマの問いかけに答えるような形でもあるが、なによりもHROに向けられた意味が強い。) -- 屍姫
  • ひら…さん…?
    …ひらさん……しんじゃった……
    (リマは朦朧としている) -- リマ
  • あっ…(死んだ、ということを完全に忘れていた。)いいから!とにかく!こっちを見て! -- HRO
  • ………。
    (うつろな眼をHROに向けた) -- リマ
  • しっかりしろ!アンタまで死んでどーすんだっ! -- HRO
  • ………いっしょ…。 -- リマ
  • …低体温症が見える。水から離さないと…
    あそこに舟がありますわ。そこまで頑張ってください。 -- 屍姫
  • …は?どーゆー…わ、わかった!(リマの手を繋ぎ、引っ張る) -- HRO
  • ……さむい…… -- リマ
  • と、とりあえず舟の方に行こ?そんな濡れてると寒くもなるよ -- HRO
  • (波もない海だが、舟がわずかな軋みの音とともにこちらに近付いてきていた。)
    (屍姫は物言わず、リマの引き上げを手伝う…) -- 孤独の海
  • …ん、悪いね(海からリマを引き上げる) -- HRO
  • ごほ…ゴホゴホ… -- リマ
  • …一命は取り留めましたが…。否、誤りがある。『彼女は海に飛び込まなかった』。 -- 屍姫
  • 「飛び込まなかった」?じゃあなんで沈んだんだ。事故か? -- HRO
  • …我々は亡霊。人々は亡霊が人を救ったなどという話はまるで信じない。
    ゆえに人々は『彼女は海に飛び込まなかった』という結論に至る。
    …リマが人間のすみかに戻れればの話ですが。 -- 屍姫
  • ハハッ・・・消えてしまったからな・・・待て。「すみかに戻れば」と言ったな? -- HRO
  • (顔を上げる屍姫。視界を舟から離してみれば、ここは見渡す限りが海だ。どの方角を見ようとも陸地はなく、等しく地平線が空と海を割っているのみ。)
    (天候快晴、風は無し。舟にはオールとロープがあるだけで、食料の類はない。) -- 孤独の海
  • はい。 -- 屍姫
  • 亡霊ってことは、俺達は人間には見えてないってことか? -- HRO
  • 見えますわ。紛れもない実体ですから。
    しかし、『彼女』やあなたを知る者達にとっては死人。
    人はあなたを霊と呼びますわ。 -- 屍姫
  • (例外とするなら、霊を霊と気付かず、生きた人間だと勘違いしてしまう人も居るだろう。) -- 補足
  • あ、そういうことか。納得納得。…しかし、驚く程綺麗さっぱりだな。一面見渡しても何もない。 -- HRO
  • …問題はここからですわ。
    ここは何処か。帰路は何処か。着くまでに彼女の命は保つか。
    あなたが今可能な、あらゆる手段を尽くして、その果てに彼女は生還できるか。 -- 屍姫
  • …そうだな。舟には食料もない。周りには何もない。方角もわからない。
    そして俺の手元には食料なんて当然ないし、通信機器なんて類のものはない。
    困ったものだな・・・この状態が、何ができるのか、だな -- HRO
  • 聖域…否、生域からこれほどまでに遠のいた場所まで来てしまった。もはや地獄の門とも形容できるでしょう。


    …やれやれと。(追憶の)湖からの増援は望めそうもありませんわ。 -- 屍姫
  • (ここでようやく、リマが意識を覚醒しはじめたようだ。)
    (何故舟の上に居るのか。何故死んでいないのか。そばに居る存在は何者か。と状況を分析している様子であたりを観察している。) -- リマ
  • …やれやれ。だな。(ため息をつく。「助けたい」というよりも「さっさと終わらせたい」という気持ちが強いようだ。)
    こいつはめんどくせーや。(わざとだるそうな感じを出す) -- HRO
  • ………。 -- 屍姫
  • …ところでよ。
    上手く言えねぇけど、アンタ(屍姫)は霊にしてはその…あれだ。綺麗すぎるというか。
    霊にありそうな恨みとかが無さすぎる。何者なんだ。(先程の反応とは打って変わった発言である。) -- HRO
  • ここで知る必要があるとは、私は思えませんわ。 -- 屍姫



  • (束の間の画は渦を巻き、夢のごとく消えてなくなった。)
    (水面下には、舟の上でこちらを向くHROの顔と、横になっている衰弱したリマの姿が映し出されている。屍姫の視点のようだ。) -- 追憶の湖



  • …れ…?
    あれ、なんで…?ひらさん…?


    !(HROの姿に大層不思議そうな顔を向けていた。が、その後方に屍姫を見るや、一寸体が固まったようだ。)
    -- リマ
  • けっ。ケチ臭いな。初見から思ったけど、どうもわかんねー奴だな。
    でもどうせ、アンタとはそろそろ…まっ、いいか。前の問題をどうにかしないとね。 -- HRO
  • ……………。
    私は何者なのでしょうか。
    私はあなた達に似ている。
    あなた達は人ですわ。
    私は人でしょうか。
    あなた達は『死ねます』。
    私は『死ねません』。
    私は人ではありません。
    私は何者なのでしょうか。 -- 屍姫
  • …すまん。いまひとつピンとこねぇわ。
    ただ、わかったのは俺の世界では亡霊は「不死」って種族に分類されるんだが、アンタはその類じゃないってことぐらいかな。
    なんというか、あれだ。近いんだけど、違うみたいな。 -- HRO
  • 何者も推察の域を超えられなかった。
    無理もない。この私こそが、自らの正体を知らないのだから。
    ………。


    ………。逆に問う。
    あなたは、自らが「人である」と証明したことはあったか? -- 屍姫
  • ない、ね。証明しろって言われても、できないと思う。 -- HRO
  • …そのような曖昧な認識であっても「人」として成り立つのであれば、私も「人」でありたかった。
    …私は「人」でありたいと願う意思。しかし「人ではない」として恐れられる意思。
    「人ではない」と自分を認識した上で「人でありたい」と願う私は矛盾の塊でしょう。


    さて…。ここが地球型惑星であるならば、太陽を基点として方角はわかるはずです。
    この舟は、日の入りの方角を向いている。それだけはわかっている。
    救援を待ちましょうか?それとも進みましょうか? -- 屍姫
  • 救援なんてアテにならない。進みたいけど、ここが何処かがわからないな…どこが陸近いのかもわからない、な -- HRO
  • ………。(水に体温を奪われているのか、寒そうにブルブルと震えている) -- リマ
  • そうですね。ここが何処なのかを知っている人物が居ればよいのですが。 -- 屍姫
  • ………ねぇ。
    あなた、屍姫でしょ。
    隣にいるのは、死んじゃったひらさん。
    さっきから二人で、何を言っているの?ここ、死の世界なんでしょ? -- リマ
  • …!? -- HRO
  • 迷える生者の声が聞こえる。
    死の世界などは存在しないというのに。聖教とやらの妄言に魂を縛りつけられている。
    ここは紛うことなき生者の世界だというのに。女の飛び込んだ海だというのに。 -- 屍姫
  • 茶化さないでよ。
    どうして何もないの?なんで、あなたとひらさんしか居ないの?
    私達はどうなるの? -- リマ
  • ………。 -- 屍姫
  • …なに。なんなの。
    ひらさん、私、死ねたんだよね?ねえ? -- リマ
  • …何故死ぬことを望む? -- HRO
  • ………。
    そうか。 -- 屍姫
  • …え? -- リマ
  • 死んで何になるッ!何故求めるッ!答えろッ! -- HRO
  • 死んだからひらさんに会えた。
    そうでしょ? -- リマ
  • 迷える生者よ、お前は死んではいない。
    迷える生者よ、お前が対話しているつもりの存在は亡霊だ。
    迷える生者よ、お前の行為で亡霊は憤怒している。
    死に損ないよ、お前は私が手を下すまでもない。 -- 屍姫
  • ふざけんなよッ!なんで自分からそういう選択すんだよッ!
    どうして生きたかった者の意思を踏み躙る行為すんだよ!
    なんで望んで死を選ぶことすんだよ!


    …それがリマさんの幸せって言うなら、俺は幸せを壊す選択肢を取る。 -- HRO
  • …! -- リマ
  • 迷える生者よ。私は亡霊の悲願を汲み取らなければならない。
    お前が自らを殺める行為は、お前を想う死者によって妨げられた。
    その意味を深く考えるといい。 -- 屍姫
  • ……っく…ひっく…
    なん、で……ひっく… -- リマ
  • …自分のせいで死者が出るなんて、笑うに笑えないですよ。 -- HRO
  • ひっく……一緒に居たいって…願っちゃダメなの…? -- リマ



  • 屍姫『お前は、あなたは、死別を乗り越えなければならない』 -- 追憶の湖
  • …。
    己の境遇と重なってしまい、見捨てられない。そんなところか。


    屍姫…いや、クヲン。お前は死を名乗るには人間臭すぎる。 -- アミ・シャリクラ



  • ……………。 -- 屍姫
  • それでも、死んでしまっては本末転倒です。消えてしまった以上、仕方ないさ -- HRO
  • …そんな……ひっく…。 -- リマ
  • …私の『最後の』願い、聞いてくれますか? -- HRO
  • ………ひっく…。
    (否定しない。聞いてくれるようだ) -- リマ
  • ………。 -- 屍姫
  • …生きなさい。一人でも、宛がなくても生き延びるのです。いいね? -- HRO
  • …そんなの、さびしいよ… -- リマ
  • それでも!一人を追って消える方が寂しくて、虚しいじゃんか… -- HRO
  • お前がここで愚図ついていても、HROは浮かばれない。
    HROはもう居ない。お前はこれを乗り越えなければならない。
    …帰って弔いのひとつでもしたらどうだ。 -- 屍姫
  • …… -- リマ
  • …まぁ、そういうことだな。 -- HRO
  • ……。(顔を俯けた) -- リマ
  • ………。それでもなお損失は大きい、か。見せてくれるではないか。
    フン、会わせなければ良かった。先立つ馬鹿者と後追う馬鹿者は先が見えていないというのに。
    ………。痴話喧嘩はお前が生き切った後でもできよう。真に好くなら弔いで示せ。その想い、男は汲み取るだろう。 -- 屍姫
  • …むぅ、まぁ、馬鹿者、なのかねぇ? -- HRO
  • その証明は生者達が行うだろう。 -- 屍姫
  • ………。
    (俯けた顔はこちらに見えないよう、パッと振り返り、無言でオールを手に持った。)
    (最初こそは力無く、だが次第に確かに海を掻き、舟を漕ぎ出した。) -- リマ
  • …解して頂けたようだ。 -- 屍姫
  • …うむ。それでいい。 -- HRO
  • …したたかに帰れ。
    (屍姫が音も無く舟を降り、穏やかな海面に立った) -- 屍姫
  • …さて、やることはやったかね。 -- HRO
  • 成仏に値する。 -- 屍姫
  • (屍姫は不意に自分の右掌を見た。人間の掌となんら変わりないように見える、その傷の残らない手は屍姫に何を示したのだろうか。)
    (リマの後姿は決してこちらを振り返らず、顔を拭い、ただ一心に東へと進んでいる。彼女がどんな表情をしているのか。それは誰の目にも留まることはなかった。) -- 孤独の海
  • (屍姫が手を戻すと同時、彼女とHROの体はゆっくりと海に飲み込まれていく。次第に、されど行き先は孤独の海中ではなく。) -- 屍姫
  • …? -- HRO