王子 真・エピローグ

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//まとめサイト作成支援ツール@wiki http://atwiki.jp/matome/ //編集URL: http://atwiki.jp/matome/editor?url=http%3A%2F%2Fex14.vip2ch.com%2Ftest%2Fread.cgi%2Fnews4ssnip%2F1399747535%2F //掲示板タイトル: 【Fate】アースセル「真なる聖杯を手に入れろ」【安価とコンマで聖杯戦争】 //掲示板URL: http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1399747535/ :49. &aa2(#008000){◆XFKJOt0a3Y} 2014/05/11(日) 17:54:47.45 ID:mtMijjDlo|&aa2(b,c){http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1351334821/ &br()>>913を診てもらえると良いかも &br() &br() &br()亡国の王子処刑から十数年後 &br() &br()第六次聖杯戦争 勃発 &br() &br()勝者 第八のサーヴァント &br() &br() &br()貴方は、旭光を浴びながら、薄れゆく自分の身体を確認する &br() &br()万能の願望器である聖杯が無ければ、 &br() &br()本来、霊体である自分の身体を保つことが出来ないであろう &br() &br()貴方の直ぐ傍で、少女が涙を流しながら手を繋いでいる &br() &br()初めは、とても頼りないマスターだと、貴方は思った &br() &br()彼の国の生き残り、きっとその縁が貴方を呼び寄せたのだろう &br() &br()自分に自信を持てず、誰かの後ろに隠れていないと何も出来ない &br() &br()そうしてしまったのは、彼の国を焼いた自分に責がある &br() &br()だから、この戦いに勝利は出来ずとも、この少女は守らなければ… &br() &br()そう思っていた &br() &br()だが、その予想はどこで狂ったのだろうか &br() &br()この弱くて、涙もろくて、小心者なマスターには、誰にも負けない勇気があった &br() &br()死に掛け貴方分を救うために、奔走した勇気があった &br() &br()絶望的な戦いの中で、諦めずに涙を拭いて立ち向かう勇気があった &br() &br()万能の願望器が、世界を呪うモノだと知った時、迷わず破壊という決断をする勇気があった &br() &br()彼女は、弱くなど無かった &br() &br()それが、貴方には何よりも誇り高いものであった &br() &br()マスター「やだ…やだよ…いなくなっちゃやだ…」 &br() &br()マスターは貴方に手を離さずしがみついて泣いていた &br() &br()貴方は、そんな彼女に苦笑し、そして頭を撫でる &br() &br()何度の奇跡があって此処にこれたかは解らない &br() &br()それでも、彼女を守る事が出来た &br() &br()それが、なによりも安堵であった &br() &br() &br() &br() &br()} :50. &aa2(#008000){◆XFKJOt0a3Y} 2014/05/11(日) 17:55:59.11 ID:mtMijjDlo|&aa2(b,c){ &br()貴方のマスター…彼女にとって、貴方の存在そのものが奇跡だった &br() &br()彼女は、彼の国の難民キャンプで生まれた &br() &br()そんな彼女はいつも不満に満ちていた &br() &br()何故、こんな貧しい暮らししか出来ないのか &br() &br()どうして、自分には穏やかに過ごせる国が無いのか &br() &br()だが、それを言うと爺やも母も叱るのだった &br() &br()―――儂等には地に足を付ける国は無くても &br() &br()―――その志もその遺志も、あの国と王と共にある &br() &br()そんなものは嘘だ。何故なら、自分にはそれがない &br() &br()それに、自分はそんな愚かな王様に会ったことなどない &br() &br()彼女は、指の腹で髪飾りを弄る &br() &br()その髪飾りは、彼の国に伝わる王家の紋章が象られている &br() &br()自分が生まれて直ぐに、王様がこれをくれたと爺やは言うが &br() &br()彼女はそれを一度も信じることが無かった &br() &br()彼の国の魔術師の家柄であった貴女には魔術が使えた &br() &br()爺やから魔術の手ほどきを受けながら、貴女は来るべき日を待ち望んだ &br() &br()それは、聖杯戦争 &br() &br()勝利者には、万能の願望器である聖杯を手にすることが出来る &br() &br()そして…かつて、彼の国の王様が挑み、そして手にすることが出来なかった &br() &br()なら、自分がそれを掴んで、今よりずっと裕福な世界で暮らしてやる &br() &br()そう、夢を見ながら、魔術の研鑽に励んでいた &br() &br()彼女はついに日本へと旅立った &br() &br()爺やも母ももういない、一人ぼっちとなった少女は聖杯戦争しか行き場が無かった &br() &br()だが、彼女は初めて思い知った。世界の広さに思い知った &br() &br()難民キャンプの中の世界しか知らない彼女にとって &br() &br()日本という世界は、全てが魔術なんかよりも夢幻にしか思えなかった &br() &br()彼女の心は折れていた。一人ぼっちの彼女には聖杯戦争でさえ拠り所にはならなかった &br() &br()―――誰か…助けて &br() &br()その想いを一心にして、彼女は…英霊となった貴方を呼んだ &br() &br() &br() &br()} :51. &aa2(#008000){◆XFKJOt0a3Y} 2014/05/11(日) 18:01:45.72 ID:mtMijjDlo|&aa2(b,c){初めは2人して、凸凹した関係であっただろう &br() &br()小心者で泣き虫のくせに自尊心だけは一人前な彼女 &br() &br()礼儀正しいと思ったら、口達者で天然なくせにいじめっ子な貴方 &br() &br()いつも、何かに付けてはマスターである彼女をからかう貴方 &br() &br()彼女は、自分がマスターなのだから従えと怒るが &br() &br()貴方は、飄々と屁理屈をこねる &br() &br()―――私に忠義を示してほしいなら、もう少し、背筋を伸ばしなさい &br() &br()―――私にモノを言うよりもまず、好き嫌いを直しなさい &br() &br()―――マスターとしての威厳を保つよりまず、その内弁慶を直しなさい &br() &br()どうして、貴方はそんなに意地悪なのかと彼女は問う &br() &br()昔はこんな性格ではなかったと貴方は答える &br() &br()紆余曲折を得て様々な事を学んだと、貴方はいつも微笑んでいた &br() &br()サーヴァントは皆、過去に様々な偉業を達したという &br() &br()彼女は、よく貴方の逸話を聞きたがっていた &br() &br()貴方は、苦笑して答えた &br() &br()―――いえ、私は偉業なんてありません &br() &br()―――私は願いを叶える為だけに、此処に在るのです &br() &br()彼女は、その意味を知るのは、もう少し後からだった &br() &br()そう思えば、彼女にとって貴方の存在はとても不思議であった &br() &br()まずは、自分のサーヴァントのくせに、ステータスが何も確認できない &br() &br()何せクラス名さえ解らない。多分、セイバーだろうと思っている &br() &br()貴方はその事について彼女をからかった &br() &br()―――良い男は秘密が多いのです…と &br() &br()徐々に彼女は貴方の謎を知りたいと思った &br() &br()なにより、貴方が彼女を見つめる目にいつも不思議を思ったから &br() &br()どうして、貴方はいつも…彼女をそんな目で見つめるのか &br() &br()それが知りたかった &br() &br()それは、様々な敵との邂逅で思いを強くしていった &br() &br()ランサー「さぁ!無実無根の自覚はあるか!!」 &br() &br()彼女がランサーのマスターに攫われたとき、深手を負いながらも貴方は彼女を助けた &br() &br()助けた彼女を強く抱きしめて、何度も自分に言い聞かせるように…良かったと呟いていた &br() &br()その想いは『アーチャー』との戦いで強くなる &br() &br()アーチャー「まさか、英霊になってまで、貴様と顔を合すことになるとはな」 &br()貴方「えぇ、アーチャー…この縁は最早宿命とでも言いましょうか」 &br() &br()両手で持てばガラクタさえも貴方の宝具になる &br() &br()そして、アーチャーの両手にも模倣された宝具がある &br() &br()アーチャー「貴様が行ってきたことは何も解決しない!それがなぜわからない!」 &br() &br()貴方「私が行ったことは確かに、何も解決しない」 &br()貴方「前にも言っただろう、私は知らない誰かの得する顔より、見知った人の笑顔が見たいのです」 &br() &br()その言葉と瞳は、烈火のごとく熱さを持っていた &br() &br() &br()} :52. &aa2(#008000){◆XFKJOt0a3Y} 2014/05/11(日) 18:04:08.45 ID:mtMijjDlo|&aa2(b,c){ &br()そして、『セイバー』との戦いで、彼女は貴方を知る事になった &br() &br() &br()セイバー「あの戦いは今も私の心に焼き付いています」 &br() &br()貴方「私もだ、セイバー。あの戦いが在るおかで、私は此処に在る」 &br() &br()黄金の髪と純白の騎士装束を着た…自分の知らないセイバーが貴方に問いかける &br() &br()貴方「歴史は私を国を燃やされた復讐者であると」 &br() &br()貴方「それでも、構いません。私はあの結末を生み出した張本人として」 &br() &br()貴方「例え、世界と契約を交わしても、私は最後の最期まで見届けたい」 &br() &br()セイバー「そうですか…やはり貴方はあの時から変わらない」 &br() &br()セイバー「皆の未来の可能性を守る為、自分の理想を否定した」 &br() &br()セイバー「私のマスターであった頃から、変わりません」 &br() &br()2人が何を言っているのかわからない &br() &br()セイバーは光輝く黄金の剣を両手に持ち上げる &br() &br()貴方…アヴェンジャーのサーヴァントである貴方もまた &br() &br()その手に、黒き魔剣を握り締める &br() &br()セイバー「約束された―――」 &br() &br()アヴェンジャー「無毀なる―――」 &br() &br()戦いが終わった後、アヴェンジャーとなった貴方は…話してくれた &br() &br()自身の真名を…そして、その運命を――― &br() &br()きっと、最初の頃の彼女は信じなかっただろう &br() &br()しかし、貴方との確かな絆を確信した彼女は、信じることが出来た &br() &br()そして――― &br() &br()貴方「申し訳ありません、マスター。君の願いを叶えてあげられない」 &br() &br()徐々に光と同化していく貴方にしがみつき涙を流す彼女 &br() &br()彼女は幼子の様に涙を流して駄々をこねる &br() &br()いらない、裕福な暮らしも地に足のついた生活も &br() &br()嫌だ、貴方がいなくなるなんて嫌だ &br() &br()貴方「一人ぼっちが寂しいのはわかります…ですが…」 &br() &br()違う!一人ぼっちが嫌なんかじゃない &br() &br()貴方がこのまま幸せになれずに消えてしまうのが嫌なのだ &br() &br()貴方「…では、そうですね」 &br() &br()貴方「私の望みを一つだけ叶えてくれますか?」 &br() &br()その言葉に、彼女は何度も頷いた &br() &br()消えたくない…そう答えてくれたら彼女はどんなことでもするつもりだった &br() &br()だが、貴方の答えは、彼女の思う全ての答えと違っていた &br() &br()貴方「貴方の笑顔を見せてください」 &br() &br()貴方は静かに彼女の涙を拭い、頬を撫でた &br() &br() &br()―――それが、私がこの世界に在る、唯一の望みです &br() &br() &br()} :53. &aa2(#008000){◆XFKJOt0a3Y} 2014/05/11(日) 18:08:34.80 ID:mtMijjDlo|&aa2(b,c){そう、難民キャンプで王家の紋章を彼女に渡した時、貴方はようやく贖罪が見えた &br() &br()あの幼き赤ん坊が、貴方に救いを齎した &br() &br()もし、この赤ん坊が成長して、大きな危機に見舞われたなら &br() &br()貴方は時空を超えてでも、必ずや駆け付けよう &br() &br() &br()―――必ず、自分が守ろう、彼女の騎士となって &br() &br() &br()貴方「マスター、私は貴方の騎士になれましたか?」 &br() &br()彼女は、何度も強く頷いた &br() &br()ずっと、自分を待ってくれた &br() &br()ずっと、自分を導いてくれた &br() &br()彼女にとって、貴方は何よりも得難いものとなった &br() &br()貴方「なら、思い残すことは残り一つです」 &br() &br()貴方「どうか、笑って下さい」 &br() &br()貴方「それで、私は救われます」 &br() &br()彼女は何度も涙を拭い去り、貴方に不器用な笑顔を見せた &br() &br()ほとんど泣き笑いのようであったが、それでも貴方には彼女の笑顔を見ることが出来た &br() &br()貴方「―――これで、私の願いは果たされました」 &br() &br()もう、これで思い残すことは無い &br() &br()あの日、堕天の檻で理想の世界を造らなかったのは、 &br() &br()全て、此の為なのだと思っている &br() &br()理想の世界など、自分には不相応なのだ &br() &br()そんなものよりも、自分は贖罪を果たせる未来が &br() &br()彼女の危機を切り伏せる未来が欲しかった &br() &br() &br()今なら、貴方は強く思うことが出来る &br() &br()あの日、あの時の選択は間違いなんかじゃないと――― &br() &br() &br()そして、貴方は笑顔で彼女を見送り塵となった &br() &br() &br() &br()真エピローグ:真に果たされた貴方の願い &br() &br() &br() &br() &br()} :54. &aa2(#008000){◆XFKJOt0a3Y} 2014/05/11(日) 18:09:10.39 ID:mtMijjDlo|&aa2(b,c){ &br() &br() &br() &br()アースセルオートマトン サービスを休止します &br() &br() &br() &br() &br()}

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