小ネタ(女騎士、機械、メイド、ツッキー)

683. ◆1L03mUOnkY 2013/07/01(月) 23:15:14.89 ID:dezuob+ho
――――聖堂教会  本部――――


「はぁ…」

私は、ため息を吐きながら聖堂の廊下を歩きます。

???「これ見よがしに溜息は吐かないでよ」
???「まぁ、気持ちは解るけどね、『ヨハネ』」

私を『ヨハネ』と呼ぶこの男性

黒髪で長身の優男

そんな優男の両手には両手に両刃の刃を持っている

それは、私の持つ両手剣と”同じ”だ

そう…彼は、私と同じく福音礼装の所持者である『ルカ』だ

「…折角の休日でしたのに」
「士郎さんは今頃イリヤさんと…」

そう思えば思うほどに、気力は下がる

ルカ「ハハ、あの女騎士様が恋する乙女なんて」
ルカ「他の2人も、信じられないと思うんじゃないか?」

私は、ルカの言葉に無言で睨む
それに、他の2人は、どちらもそんなことには興味ないだろう

???「相変わらず、飄々としているな『ルカ』」
ルカ「誰かと思えば、『マルコ』じゃん」
マルコ「また、お前達と顔を合わせるとはな」

そうして、私と『ルカ』に握手をする男性

立てた髪が特徴的な彼の手には、白くて綺麗な槍がある

彼もまた、私たちと”同じ”だ

『マルコ』は、今にしてみれば接するようになったが
昔は、無愛想かつ容赦のない人だったらしい
何せ、悪魔に憑かれた実の妹を殺そうとしたくらいだ

こうして私こと『ヨハネ』、『ルカ』、『マルコ』が一堂に揃っている

マタイ「猊下の勅命とはいえ…」
ルカ「俺達三人が集まるなんて異常事態だ」

二人の言っていることは全く持って正論だ

何せ、私達は『ヨハネ』の礼装授与以来、2度目の顔合わせだ
ようは…私が『ヨハネ』に選ばれた日以来…というわけだ

そして、私達三人が予定よりも10分早く、謁見の間の扉を開けた時だった

???「遅いぞ」

開口一番、まるで1時間前にでもいたような言葉を簡潔に言い放つこの男

長身で茶髪で無愛想が世界で一番似合う男

その左手には、私と”同じく”両手剣が納められている

私は、やっぱり…と、そう思った

既に、『ヨハネ』『ルカ』『マルコ』の福音が呼ばれただけでも異常事態
ならば、当然、『マタイ』が呼ばれるのは自明の理だろう

そうして10分ほど待っていれば、時間通りにあの御方のご尊顔を窺った

私達たちは、一様にして跪き、拝命を承る

ほんの短い間だが、教皇猊下ともお話することが出来た

別れる間際、『応援していますよ』という猊下の御言葉がとても嬉しかった

687. ◆1L03mUOnkY 2013/07/01(月) 23:17:54.74 ID:dezuob+ho
ルカ「それにしても、『聖杯戦争』の調査ねぇ…」

ルカ「『魔法少女』に『カード』…胡散臭さが堪らないね」

私もその意見には同感だ

だから、早く調査に行こう。さぁ今すぐに

マルコ「そういえば、『ヨハネ』は長い間、極東の支部に身を置いていたな」

その通り。しかも其処は私の第二の故郷だ

だから、早く行こう。あ、ローマのお土産何が良いかな?

マタイ「…落ち着け、『ヨハネ』」

マタイ「行くのは、お前一人じゃない」

…そうだった、行くのは私一人じゃない

此処にいる3人も付いて来るのだ

改めて、ため息を付いてしまう

いや、これは、教皇猊下からの勅命なのだ

私は、両手を握って気合を入れる

マルコ「しかし…俺達4人が離れては、埋葬機関の牽制はどうなる?」

ルカ「そこは、信じられないが、魔術協会が請け負うらしい」

ルカ「本当に、信じられないけどね」

「もう、此処までにしましょう」

「余計な詮索は無用です」

そう、何故なら我らは教皇猊下様が唯一持てる戦力だ

教皇猊下の剣であり、槍であり、盾であり

そして、力を持たない者たちの救いなのだ

教皇猊下は、力の無い無辜な人達のために、

私達を彼の地に送るのだ

ならば、その決断を疑うことは、あってはならない

私は、愛剣を握って祈りを込める


―――主よ、どうか、私達を御導きください


それは、毎日欠かすことのない、祈り

でも、今回だけは、神様にもう1つお願いある


あと…士郎さんとイリヤさんと一緒に遊びたいです


その祈りは、神様に届いたのだろうか

それを知る者は、神様しかいないだろう


女騎士貴女  After Story
『舞台はカレイドに』

終わ
689. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/01(月) 23:21:20.93 ID:0u9XJIVR0
お、ヤバイ物をつくって味をアースセルによって改竄された娘か
690. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/01(月) 23:25:53.60 ID:SqQ3duIDO
ああ、ジークさんにセミラミスの毒より凄まじいものを食わせた貴女か
691. ◆1L03mUOnkY 2013/07/01(月) 23:30:38.86 ID:dezuob+ho
女騎士貴女  イメージ  クシャナXさん  

画像リンクはあえて貼らない
くそアカ…じゃない、士郎爆発しろ

料理は士郎のおかげで少しはマシになりました
明るく前向きで元気な女の子  ※但し戦闘は鬼強い
家系(0)・才能(9)的にも
戦闘力は変態と女騎士はタメ張るでしょう

アースセルの女子力マジ高ぇ…

ビースト、ギル、ランチャー、ラピュタとか
多分、難易度的にはやばかった気がしないでもないですが
何故か、普通に苦も無くクリア出来た人

アルェ?
苦しめよと思ってたのに…


ついでに『マタイ』⇒ガロっぽいの  『ルカ』⇒ゼロっぽいの  『マルコ』⇒ダンっぽいの

ガロとゼロとキバぐらいしかAAないのね…ダン好きなのに



692. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/01(月) 23:31:40.35 ID:cgHS2vkV0
女子力(物理)
700. ◆1L03mUOnkY 2013/07/01(月) 23:49:19.01 ID:dezuob+ho
多分、変態は女騎士さんをめっちゃ愛してますけど
女騎士さんは、変態をめっちゃ嫌ってる

そんな気がします。

個人的には才能≠戦闘力という評価です
スキルとかその時のコンマとかで

戦力的には
ロボ貴方(機械仕掛けモード)、次点で黒間桐お姉ちゃん。続いて英雄王子、ラスボスハードモード
そん次がツンデレ(紅赤朱)、貴方(マジハサン)ですかね

この辺は、殿堂入り
これより先は、ちょっと考えるの面倒くさい


では、この辺で、お疲れ様でした・
744. ◆1L03mUOnkY 2013/07/03(水) 01:26:18.58 ID:iQEF4FRio
キャスター「なんだ、お前が俺のマスターか?」

キャスター「ふん、何もかもが成功する男など」

キャスター「つまらな過ぎて、鳥肌しか立たん」

開口一番、悪口しか吐かないこのサーヴァントに

自分は笑ってしまった

キャスター「なんだお前は?」

キャスター「まさか、貶される事に喜びを覚える類か?」

いや、違う

だが、『キャスター』…一つだけ訂正をしてもらう

キャスター「何を訂正するつもりだ?」

自分を何もかも成功する男だと評したな?

それは、誤りだ

何故なら、自分は…

これから、ずっと失敗していくのだから

喜べ、ミスター・ドランカー


―――これは、とある男の栄光から転落までの物語だ


745. ◆1L03mUOnkY 2013/07/03(水) 01:27:56.42 ID:iQEF4FRio
試験管から生まれた時、

あぁ…自分は、ヒトとは違うのだと理解した

人とは違う理解力、ヒトとは違う認識力

ヒトの形をしながら、自分は『人』としての生き方を知らなかった

”デザインされた人生”を生きてきた

成人になる頃には、もうその生き方に疑問を抱くことも無かった

―――そう、あの日までは

彼と会ったのは、『西欧財閥』の一人として、
形式的な『紛争地域』の視察を行った時だ

衛生管理など、言葉でしか意味が無いテントの中で、
既に、息絶えようとしている兵士を必死に治療する一人の医者がいた

その医者に話しかけた。

―――どうして、そんな無駄なことをするのか?

もう直ぐ、死ぬであろう人間ならそのまま死なせればいい

資源と労力の無駄はなるべく抑えるべきだ

自分の正論に医者は、己の自論で返した

―――ここで、放棄してしまえば、私は一生、勝つことは出来ない

そのとき、医者の眼は忘れられない

後に、彼が親しい友人になるとは、この時思わなかった

彼との再会はある学会だった

「やぁ…戦場で会った以来だね」

どうやら彼も覚えていたようだ

それから、彼とはよく話すようになった

そして、自覚するようになった

『彼』のような生き方こそ、正しい『人』としての生き方である…と

その意思、その尊厳こそが、自分に無いものだ…と

彼と出会ったことで、ようやく自分は『人間』になったのだと理解した

その時になって、自分はようやく世界を認識できた

何かが枯渇した世界、何もかもが管理されていく世界

長い長い探検から得た答えは…

そんな息苦しい世界に自分は生きている…ということだった

そして、自分は、親友の死に目に会った

極東の島国でテロに巻き込まれたらしい

救助へと向かったが、彼は…もう直ぐ息絶えようとしていた

彼は、死ぬ間際、呟いた

彼が、戦争を憎む理由を―――

彼が、ずっと進み続けた理由を―――

そして、この世界が間違っているという意味を―――

そして、死んだ彼の言葉を、

自分は頷くことが気でなかった


746. ◆1L03mUOnkY 2013/07/03(水) 01:29:20.17 ID:iQEF4FRio
彼が死んでから、自分は研究に没頭した

この世界が間違っている

それは、自分も思っている

だが、彼の言った『世界が間違っている』理由には頷けなかった

彼の言った『世界を修正する』方法にも頷けなかった

何故なら、その痛みは、彼にとって最も辛い現実だ

それを、未来のある子供たちが受けていい理由にならない

様々な試行錯誤の結果、自分なりに世界が選択肢を間違えた理由が解った

だが、それを修正する方法は、『人間』には不可能であった

―――過去をやり直す

そんなことが出来るのは、きっと『神様』しかいない

目に見えない『神様』に頼むことなど出来ない

だから、自分は…

目に見える、機械仕掛けの『神様』を造ることにした

失われた『魔法』に『時間旅行』という言葉があった

その機能を限定することで『時間遡行』を可能にした

そして、時間遡行には大量の熱量…エネルギーを消費する

永遠にエネルギーを供給する『永久機関』の開発

ヒトと時間とカネ…その全てを注ぎ込むことで、なんとか形になった

今の世界を替えたその根本を修正する

だが、その思想は、今の世界の在り方に満足する者達には不要なものだった

自分を不要と判断した『西欧財閥』は、何も迷うことなく自分を切り捨てるに至った

それは、正しいことだ。しかし、そこに至るまでの結論は遅すぎた

何故なら、自分は、とうの昔に、自分の役割を放棄していたのだ

そうして、自分の研究室に鳴り響く銃声、爆発音

理解に難くない。軍隊が制圧に掛かっている

職員達は無抵抗に殺されているだろう

どうだ『キャスター』

厭世家の君には、好みな物語だろう?

折角だ。


少しくらい『キャスター』に仕返しをしてもバチは当たらないだろう


747. ◆1L03mUOnkY 2013/07/03(水) 01:30:55.28 ID:iQEF4FRio
そんな自分の思考を感じ取ったのか『キャスター』は笑っていた

キャスター「ハ!この程度では、何を言っている」

キャスター「逆転の目を残して転落など笑止にも程がある」

キャスター「さっさと逃げるぞ、既に月の世界への入り口は開けているのだろう?」

貴方は、霊子のキーボードに引数を入力していく

プログラムを作りながら同時に設定を済ましていく

『キャスター』に言うべきことがある

これが、貴方の仕返しだ

キャスター「なんだ?」

これから、お前が向かうのは月じゃない

過去の世界だ

キャスター「ハァ!?貴様、一体何を!」

そこに、自分は行くことは出来ないが、代わりは用意する。

一件、執筆の依頼だ『キャスター』

この男の物語を書いてくれ

キャスター「ハ…確かに、これは酷い依頼人だ」

キャスター「…解った、貴様も死ぬのなら、俺のマスターに相応しい死に方をするんだな」

そして、貴方はキーを叩いて『キャスター』を過去へと送る

残りは、この男の調整だけだ


兵士が自分のいる部屋に入ってきた

自分は手を上げない。

抵抗しても無駄だ。殺される

だが、手を上げれば、自分は屈したことになる

それだけは、したくなかった

貴方は、目を閉じる


忙しい人生だったが、世界を変える為に何かを出来たなら

こんな、”アートグラフ”も、悪くは無い…そう思った


機械仕掛け貴方  another story
『機械仕掛け/Zero』
750. ◆1L03mUOnkY 2013/07/03(水) 02:05:41.16 ID:iQEF4FRio
#aa(){//////////ヾV   . /     l ,`´ ̄ ̄`<   . __/
///////.lヽ, ヽ  .  /      l/     ./  ヽ  . l/./
///////.}  ヽl,. .  .//ヽ  _/    , - ./_ ,  }.,-// ヽ,
////////  ,´ヽ, . / \ { / {   ,´  / 丶. ///
\///ノ  /   ∨ _/_/ l\.l  {   /   } : .〈ヽ__
\ノ  ,´   ∨_//\l ト,<ヽ ,/ _ _ ノ ノ/ ̄}┐l
ゞ、ノ     ∨/////l l/几l 〈〉_,>--.ヾ .l \`
>---、      }l/////[三!ヾ/∨///l!///`i ! l\ ` ,
\     l ヽ//////l!  l/// ̄l!////lノ} }. ..\ ` ,
\   /\ \////ヽ l/ /ヾ///ノ/l`ヽ ∨
\   .    l!  l//∧  ̄\∧/ /////////ト, ヽ,∨
//\      l ////∧     ̄ ̄ ̄ヽ//,<./// ヽ `,∨
////\    ,} ゝ,////>───、    l/ l. .//  ∧  i .}
//////\_ノ   l, , , , ,.////////\.  ヽ.l l/∧    l  ! l
////////\l   l   `,///i\///\__l.ゝ´/∧  . l  l/
//////////\  }   //. ...l  .\/////////   .ノ /


機械仕掛けの貴方 イメージAA ディトネイターオーガン


ロールプレイ的には賛否両論ですが、

ギルが身体を張ってくれました

宝具の能力上圧倒的パワーですが、1乙ゲームオーバーの博打性能

本編には関係ないですけどね

個人的には設定に四苦八苦

探検家+MIPとかなかったことになってた

なに安価したかも忘れてしまった

人間時のAAは特にないです


明日は、早くから再開するかも

}
762. ◆1L03mUOnkY 2013/07/03(水) 21:13:22.08 ID:iQEF4FRio
―――月海原学園  旧校舎―――


レオ「さて、今日のミーティングはこれで終了です」

本日の議題も片付いたからか、ミーティングはいつもより早く終わっていた

いつもなら、白野と共にサクラメイキュウの探索に行く予定だが、

今日は、時間に幾分余裕がある

良い機会だ。レオに聞きたいことがあった

レオ「僕に聞きたいことですか?」

確か、ラニがセンチネルになっていた頃の話だ

生徒会を含めて、レオの好みは女性はいないと言っていた

では、月の外…地上には、レオの好みの女性はいたのだろうか?

レオ「はい、生涯を誓った女性がいますよ」

貴方「!?」白野「!?」サクラ「!?」リン「!?」ラニ「?」シンジ「!?」

ジナコ「え?なに?それなんてエロゲ?」

…え!?レ…レオさん…今、なんと

レオ「ですから、僕には生涯を誓った女性がいますよ。ツクヨミさん」

自分や白野、リンよりも年下のレオに…もうそんなステディな関係があるなんて…

ということは…もしや

レオ「はい、月に来る前に、兄さんの目を盗んで組み伏せました」

貴方「!?」白野「!?」サクラ「!?」リン「!?」ラニ「?」シンジ「!?」

ジナコ「ちょwwwレオきゅんマジ肉食系www」

え、じゃあレオさんや…まさか、大人の階段を…?

レオ「いえ、服に手を掛けた時、マジ泣きされました」

貴方「!?」白野「!?」サクラ「!?」リン「!?」ラニ「?」シンジ「!?」

ジナコ「うはwwwリア充の勘違いザマァwww他人の不幸でメシウマっすよwww」

ランサー「む、ジナコ?何故、他人が不幸になると食事が捗るのだ?」

ランサー「他人が不幸になればなるほど、お前の体重は増加する理由が解らない」

レオの爆弾発言の連続に、生徒会メンバーは一様に唖然としている

リン「ちょっとレオ…事と次第によっちゃぁ…」

サクラ「お…女の子の敵ですよ!」

ラニ「ミスタ・ツクヨミ。どうして、女性の服に触れたら、女性の敵になるのでしょうか?」

うん、その解答は白野に任せよう

レオ「皆さん、落ち着いてください」

レオ「別に、無理やりだったから泣かれたわけじゃありません」

レオ「そうですね…あれは、月に向かう3日前でした…」

そうして、月の裏側で話されるのは、

一人の少年王と一人の女中少女が満月で交わした約束だった


763. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/03(水) 21:16:59.53 ID:gXikwXNX0
メ、メイドちゃーん!?
764. ◆1L03mUOnkY 2013/07/03(水) 21:17:07.08 ID:iQEF4FRio
ウス、後は任せた
765. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/03(水) 21:24:39.12 ID:WtI3/Lld0
ちょwwwwwwwwwwww
766. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/03(水) 21:25:02.04 ID:1qezxH7G0
と言いつつ出来てるんだろう
767. ◆1L03mUOnkY 2013/07/03(水) 21:30:13.17 ID:iQEF4FRio
―――西欧財閥  レオ本宅―――


あの聖杯戦争から、少しだけ月日が経過しました

私は、ずっと気分が沈んだままでした

妖精さん1「だうーん…」

妖精さん2「げんきないです…」

私の落ち込んだ気分に触発されたのか、妖精さんたちも絶賛ダウン中です

1週間前までは、それはもう幸せの絶頂でした

大好きなレオ様が、私の事を好きだと言ってくれました

あんなに怖かったユリウス様が、今はとっても優しいです

ずっと、こんな日々が続けば良いと思っていました。

ですが、1週間前…

その日、私はレオ様から信じられない言葉を耳にしました

レオ『僕と兄さんは、月の聖杯戦争に向かいます』

月にはムーンセルというものがあって、其処にも聖杯があると聞きました

その聖杯を手に入れるために、レオ様とユリウス様は月に向かうとのことでした

私は、ただ、その言葉を呆然と聞くだけしか出来ませんでした

知っています。月の聖杯戦争は…たった一人しか生き残れないということを…

そうして、私はずっと仕事にも手が付かないままに、

レオ様達の出発まで残り、3日となってしまいました

それまで、ずっとレオ様と顔を合わせることが出来ませんでした

だって、毎晩毎晩、泣いてしまうから

きっと、今、レオ様にもユリウス様にも顔を合わせたら泣いてしまうから

今日も、お仕事に手が付かないまま時間は過ぎていきました

そして、もう直ぐ、就寝の時間

私は、部屋へと戻って、襟のボタンを緩めたときでした

レオ「お邪魔しています」

私がいつも眠るベッドに、金色の髪が素敵な私の大好きな人が座っていた

レレレ…レオ様!?どうして此処に!?

レオ「貴女に会いたくなって」

か…鍵掛かっていたはずなのに!?

レオ「僕としても、不本意だったのですが」

レオ「今回は、特別に許してください」

そうして、レオ様は私の手を引いて…

強引にベッドの上に倒しました

え!?え!?えー!?


私は、突然の事で、何がなんだかわかりませんでした


768. ◆1L03mUOnkY 2013/07/03(水) 21:31:36.17 ID:iQEF4FRio
レオ「今から、僕は貴女を頂きます」

レオ様は、私の上に四つん這いになって上から私を観ています

とっても、綺麗な顔立ち。それに負けないくらい綺麗な瞳

レオ様の手が私の胸元に伸びていきます
徐々に、レオ様の顔が近づいていきます

どうしていいか解りません、でも抵抗できません

だから、このままされるがままで良いのかなと思った時でした

レオ「…次は、無いかもしれませんから」

次は…無い?

その言葉がきっかけでした

私は、涙を止めることが出来ませんでした

う…ヒック…イヤ…イヤです…あぁぁ…イヤァ…

もう、止めることも出来ず、涙がとめどなく溢れていきます

レオ様に求められたことが、嫌だったのではありません
レオ様とこうして会えるのが、最後かもしれない
そんな言葉をレオ様から頂いたのが…堪らなく嫌でした

もう会えない…それが…それがとっても嫌でした

いつまでも泣き止まない私に、レオ様は少しだけ困った顔をしました

そして…

レオ「申し訳ありません」

そうして、レオ様は泣いてる私に胸を貸してくれました

レオ「僕も…少し弱気になっていたのかもしれません」
レオ「勝ち残る自信も確信もあります」
レオ「ですが、貴女と離れる…それが少しだけ怖かった」

だから、私を抱こうと思った…そうレオ様は言いました

私は、レオ様を前から抱きしめたままです
レオ様は、優しく頭を撫でてくださいます

レオ「勿論、恐怖を紛らわせる為に貴女を求めたわけではありません」
レオ「僕は、貴女だから、貴女しかいないと思ったから」

レオ「今、此処にいます」

その言葉が、今度はとても嬉しくて、

顔を見せない代わりに抱きしめる力を強くしました

―――…ください

レオ「どうしました?」

―――約束してください

―――生きて帰ってくるって

そしたら…私も今度は泣きません

私の言葉を聞いたレオ様の表情は見えませんでした
でも、レオ様の体温が…熱くなったのは感じました

レオ「やはり、僕は貴女の事が好きでよかった」

私が顔をようやく上げた時、レオ様はいつもの優しい笑顔でした

レオ「酷いことをしようとしましたが、お願いがあります」
レオ「もう一度、貴女の笑顔を見せてください」

レオ様の、そのお願いに、私は全力でお答えしました

769. ◆1L03mUOnkY 2013/07/03(水) 21:33:38.96 ID:iQEF4FRio


レオ「というのが、このお話になります」

レオの話が終わった時、全員が口を空けることが出来なかった

リン「あに゙よ゙…良い話じゃない…グスッ」

サクラ「はい…AIでも何か、胸に込み上げるものがあります」

ラニ「私も感情があれば、ミス・トオサカのように泣けるのでしょうか?」

レオの話に思わず涙を流しそうになった

いつも、無茶ブリばかりしてくるバカイチョーだと思っていたのに

実は、とても大きなものを背負っていたのだ

ユリウス「ただ今、戻ったぞ…なんだこの空気は?」

偵察から戻ってきたユリウスは、生徒会のこの空気に異変を感じていた

今、レオと婚約者の女の子の話を聞いたんだ

ユリウス「あぁ…あの事か」

どうやら、ユリウスも知っているらしい

ユリウス「全く…あれには参ったものだ」

ユリウス「俺の侵入が後3秒遅れていたら」

ユリウス「アイツは、レオに文字通り頂かれていたからな」

…え?

レオ「ハッハッハ、本当兄さんってば、少し空気読んでくださいよ。色んな意味で」

ユリウス「俺の眼が黒いうちには、レオにも、アイツにも不純異性交遊など認めはしない」

あれ?レオさん?その子の一番の笑顔で終わりじゃなかったんですか?

レオ「え?そんなわけないじゃないですか。本当ならあれから本番だったんですよ?」

あっけらかんと…まるで当然なように言い放つ我らがレオ会長

ラニを除く全員が…口を空けた


―――この駄会長があああああ!!!!




ガトー「ところでカイチョー!朝ごはんはまだですかな?」


ムーンセル&メイド  Another story
『笑顔で交わした約束を』
おわり
770. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/03(水) 21:38:13.82 ID:iOVfD82t0

別に3秒遅れていてもよかったのよ?(ニッコリ
774. ◆1L03mUOnkY 2013/07/03(水) 22:06:08.08 ID:iQEF4FRio
                    /           /   ......l ...                 :、     .....\
                   / /       .../   .........l.....  .....    :..        :.、.............{
                 / / .../   .../    ...........!.....  {........  :...       ....。...........|
              /イ ..././ .../     . .........|...ト、.|\..ト........}     ......゚:,.......ハ
           /   / .../...| ....{ ...| ...............|..,レリ´ }ノ ∨..|     .........i.........ハ
                 | ...'......|....人_j___ .........イ |  x====ミ?    ..........}.........トヘ
                 |...j|......|....{「 乂{ ...........ト...|´ 爪     「`|  .............八.....ノ
                 |..八....{......|ィ笊¨Y.......l リ  ヒツ__,ノ  ′.........../   }イ{
                 |/  }...i|、...ヘ ヒツノ}ノ\{  ///////// ............/〉/ リ
                     |.八.\ {////////////////厶イ.....ィ//....{
                     リ   }ハ...ト、    ヽ ‐           ι /../jノ.......ハ{
                            }.八                      /ィ/  |.....リ
                           ノイ  \    ´ ̄  `        /    /}../
                                    \             /        |リ┐
                                        丶 __   ィ            |/‘,
                                     / ......|               /.......‘,_
                      -――――‐|ヽ ..../}            /.............//...........−-  ___
                 /  /             /...∧{/       __/................//................................\
               /     ′          /......./|    ___/.....|............... //.............................../..... ヽ
               |     l            /.....イ\{   /r┘.....{..............//.............................../..      }

                  ムーンセル貴男  イメージAA  新谷  貞一

            メイド貴女  イメージAA  素敵な支援絵ありがとうございました!


めんどくさかったんで一篇に…ウワ!ナニヲスルヤメ…!

ツッキーは大人しいけどここぞの時はやってくれる男の子です

だがしかし、眼鏡が足りなかった…

そんでもって、メイドちゃん

2乙後の奇跡は今でも忘れられません

あれがなければハッピーエンドはなかった

個人的には、メイドは思い入れのあるキャラです


本日はここで終了します

お疲れ様でした

790. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/04(木) 08:35:44.16 ID:65ZsUY2A0
ツッキーはBBにとってなんのポジションなんだろうか……最も親しい友人?
798. ◆1L03mUOnkY 2013/07/06(土) 14:24:10.09 ID:FAPshZaso
鉤爪の牢獄の中で、一人の少年が息絶えようとしている

我ながら、才能が無いくせに、ハイサーヴァントの足止めだけでなく
あの悪名高い霊子ハッカー『黒鵄』と相討ちにまで持って来れた

既に、『黒鵄』は霊子の塵に消えた

「…どうしてですか?」

崩れゆくのは、自らを構成する霊子

「…どうして、私の邪魔をするんですか!?」

これでいい…これで、彼奴は先に進める

「…貴方だって解っているじゃないですか」
「この先、センパイには未来が無いって!」

『ライダー』の霊子は崩壊して、この場にはもういない
やがて、自分も…彼の後を追うのだろう

「私なら、センパイを助けてあげられるんです!」
「貴方だって、素直に本選で勝ち残ってたら…!」

彼女の言葉は、確かに彼奴にとって救いになるかもしれない
そして、自分がしようとしたことも、彼奴の救いになるはずだと思った

だが、この裏側の世界に墜ちて、改めて、彼等と話して解ったんだ

「なにが…解ったっていうんですか?」

自分と彼女が行おうとしたのは、エゴであり、停滞なのだと

「…ッ!!」

彼女だって、気付いているんだろう

彼奴が…アイツに最も似合っているのは…”前に進む”ことだって

だったら、アイツが好きな自分は…それを止めてはいけないんだ

「…バカじゃないんですか」
「それで、自分が消えるなんて、理解できません」

まだ、顔周りに霊子は残っているのだろうか

笑うことが出来た気がする

「貴方は…私を恨んでいないんですか?」
「こんなところで惨めに消滅する原因になった」
「私を恨まないんですか?」

どうだろうか…自分はきっと、この少女を恨んでいない

だって、自分には、この少女が必死なのが解ったから

だって、自分も彼女も、岸波白野が好きなのだから

同じ人を好きなっていたこの少女を、どうして恨めるのだろうか

「…これで、ライバルが消えたんですから清々しますね!」

そうして、少女は身を翻す

「えぇ…本当に、こんなところで会ってなかったら」


―――私達、とても仲の良い友達…くらいには、なれたかもしれませんね


そんな、彼女の一言に、自分は、笑みが零れていた


ムーンセル貴方  Another Story
『最初で最期の友との語らい』

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2014年08月03日 20:50
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。